動詞の活用
1 動詞とは?
 動詞の定義は「自立語で活用があり、単独で述語になる事が出来る語(用言)の中で、動作・存在・作用などを表し、言い切りの形がu段になるものを動詞といいます。
 ただし、ラ行変格活用の「あり・居り・侍り・いまそかりなどは i段で終わる。」という事を覚えておいてください。
 動詞の活用の種類としては9種類あります。
四段活用・上一段活用・上二段活用・下一段活用・下二段活用・カ行変格活用・
サ行変格活用・ナ行変格活用・ラ行変格活用
」です。

2 活用の種類を見分けるには?
 まずは動詞の数が少ない活用の種類です。動詞の数が少ない→暗記です。6種類あります。覚えて下さい。
ナ行変格活用 2語 死ぬ・去ぬ(往ぬ)
ラ行変格活用 4語 あり・居り・侍り・いまそかり
カ行変格活用 1語
サ行変格活用 2語 す・おはす
上一段活用 十数語 乾(干)る・鋳る・射る・着る・見る・煮る・似る・居る・率る など
下一段活用 1語 蹴る
*上一段活用は「ひ・い・き・み・に・ゐ」と覚えよう

 次に、その他の動詞には打ち消しの助動詞「ず」をつけて未然形にしてみると四段か、上二段か、下二段か判断出来ます。「上ぐ・聞く・落つ」を例に考えてみましょう。

聞く+ず→聞「か」ず…a段→四段活用
落つ+ず→落「ち」ず…i段→上二段活用
上ぐ+ず→上「げ」ず…e段→下二段活用

という風に判別できます。また、ア行下二段活用は「得」1語です。更に、間違えやすい動詞として、「見る」はマ行上一段、「見ゆ」はヤ行下二段です。ヤ行上二段は「老ゆ・悔ゆ・報ゆ」の3語のみです。

3 実際に活用してみよう
 ・四段活用 「飽く」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
飽く

 ・上一段活用 「着る」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
着る きる きる きれ きよ

 ・上二段活用 「老ゆ」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
老ゆ ゆる ゆれ いよ

 ・下一段活用 「蹴る」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
蹴る ける ける けれ けよ

 ・下二段活用 「得」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
うる うれ えよ

 ・カ行変格活用 「来」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
くる くれ こ・こよ

 ・サ行変格活用 「おはす」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
おはす おは する すれ せよ

 ・ナ行変格活用 「去ぬ」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
去ぬ ぬる ぬれ

 ・ラ行変格活用 「侍り」
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
侍り はべ

 以上の形を覚えれば大体いけると思います。

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