漢文解説
漢文5つのキーワード
  @返り点
 漢文を日本語として読もうとする時、漢文は「日本語と語順が異なる」事が多いです。これを解決するために考え出された「読む順番を示す符号」というのがいわゆる「返り点」と呼ばれるものです。

★下にある文字から上にある文字に返って読む時に用い、必ず漢字の左下につける

●返り点の種類と使い方
1.レ点…一字だけ返って読む時に用いる。
2.一二(三)点…二字以上返って読むときに用いる。
3.上(中)下点…一二点の付いている箇所を挟んで、さらに下から上へ返って読む時に用いる。
4.甲乙丙点…上下点の付いている箇所を挟んで、さらに下から上へ返って読む時に用いる。用例は少ない。
5.天地人点…甲乙丙点の付いている箇所を挟んで、さらに下から上へ返って読む時に用いるが、用例は少ない。

  A送り仮名
 漢文は日本語の助詞・助動詞に相当する文字が極めて少ないので、漢字に日本語の活用語尾や助詞・助動詞などを補って読みます。その補った部分を「送り仮名」と言います。

★送り仮名には次の三つのルールがある。
1.原則として漢字の右下につける。
2.カタカナで書く。
3.文語文法に従い、歴史的仮名遣いを用いる。

  B書き下し文
 漢文を訓読方によって日本語として読むとおりに漢字かな混じりの文に書き改めたものを「書き下し文」といいます。

★漢文を書き下す際には、次の六つのルールがある。
1.読む順序に従って送り仮名はひらがなで、漢字はそのまま書く。
2.句読点は読む順序に従ってそのまま書く。
3.仮名遣いは歴史的仮名遣いで書く。
4.置き字は書かない。
5.助詞・助動詞として訓読する漢字はひらがなに直して書く。
6.再読文字は一度目の読みは漢字かな混じりで、二度目は読みはひらがなに直して書く。

  C返読文字

 漢文の中には訓読する際に原則として下に書かれている文字から返って読む文字があり、これを「返読文字」といいます。

  D置き字
 漢文の中には訓読する際便宜上読みとばす文字がありこれを「置き字」といいます。

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