等比数列とその和
Point1 基礎事項
等比数列
初項をa、公比をrとする。
@ 定義
   an+1=anr (n=1,2,3,……)
   特に、a≠0、r≠0のとき an+1/an=r
A 一般項
   an=arn-1
B 等比中項
   a,b,cは0ではないとする。
   数列a、b、cが等比数列⇔b2=ac (bがaとcの等比中項)

等比数列の和
初項をa、公比をr、初項から第n項lまでの和をSnとする。
   r≠1のとき Sn=a(1−r)/(1−r)=(a−lr)/(1−r)
   r=1のとき Sn=na


Point2 例題

(1) 第2項が16,第5項が54である等比数列の初項と公比を求めよ。ただし、公比は実数とする。

(2) 数列a、b、2、c、18は各項が正の等比数列である。このtき、a、b、cの値を求めよ。

(3) {an}を初項a(a≠0)、公比rの等比数列とする。数列{an2}の初項から第n項までの和Sを求めよ。

(4) 年利率r、1年ごとの複利とする。n年後に元利合計Sにするときの元金Tを求めよ。

(5) 初項a、公比r(<0)の等比数列{an}において、a1、a2、a3の順番を入れ替えると等差数列になる。さらに、a4=8とする。このとき、a、rの値を求めよ。

Point3 解答
(1) ar=16…@   ar4=54…A   ∴r=3/2、a=16・2/3=32/3

(2) 数列2,c,18において、c2=2・18、c>0から c=6
   よって、数列b,2,cにおいて4=bcから b=4/c=2/3
   さらに、数列a,b,2においてb2=2aから a=1/2b2=2/9

(3) 数列{an}の一般項はan=arn-1であるから、an2=(arn-1)2=a2(r2n-1
   [1] r2≠1 すなわち r≠1、r≠−1のとき
     S=a2{(1−(r2n}/(1−r2)=a2(1−r2n)/(1−r2

   [2] r2=1 すなわち r=±1のとき
     S=na2


(4) 元金Tのn年後の元利合計はT(1+r)nであるから T(1+r)n=S
   ∴T=S/(1+r)n

(5) 条件から、a1=a、a2=ar、a3=ar2、a4=ar3と表されて、a4=ar3=8…@
   a4>0、r<0であるから、@よりa<0
   ∴a<0、ar>0、ar2<0からa1<0、a2>0、a3<0
   よって、a1、a2、a3が作る数列が等差数列となるのは、等差中項がa3またはa1
   の場合である。
   [1] a3が等差中項のとき 2a3=a1+a2から2ar2=a+ar
     a≠0から2r2−r−1=0
     ∴(2r+1)(r−1)=0 r<0から r=−1/2
     このとき、@から a=−64
   [2] a1が等差中項のとき 2a1=a2+a3から2a=ar+ar2
     a≠0からr2+r−2=0
     ∴(r+2)(r−1)=0 r<0から r=−2
     このとき、@から a=−1
   [1][2]から (a,r)=(−64,−1/2),(−1,−2)

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