失われた両腕
問題
1. ミロのヴィーナスについて、次の点をまとめなさい。
 (1)材質   (2)発掘の時期・場所   (3)現在の状況

2. ミロのヴィーナスの両腕が失われたことを、擬人法で描いている部分を一二二ページからそれぞれ一〇字以内で二箇所抜き出しなさい。

3. 「よりよく国境を渡っていくために、そしてまた、よりよく時代を超えていくために」(P123 l1)とあるが、これに必要な性質を答えなさい。

4. 「逆説」(P123 l5)とは何か。次の中から適当なものを一つ選んで丸をつけなさい
  ア ある考え方に対して、ことさら逆のことを強調した説。
  イ 真理とは全く反対の意味を持つ内容を、わざとらしく表した説。
  ウ 真理に背いているように見えるが、一種の真理を表している説。
  エ 論戦に勝つために、策略的に相手の主張の欠点をついた説。

5. 失われた両腕のかわりに、ミロのヴィーナスにもたらされたものは何か。次の文章の空欄を補い、まとめなさい。

失われた両腕はあるとらえがたい(      )、いわば(      )の夢を深々とたたえている。
=存在すべき無数の美しい腕への(   )という、ふしぎに(   )な表現が思いがけなくもたらされた。

6. 筆者はミロのヴィーナスの失われた両腕の復元案を「興ざめたもの、滑稽でグロテスクなもの」(P124 l2)として、「失われていない昔に感動することはほとんどできない」(P124 l5)としているが、それはなぜか。理由を答えなさい。

7. 「おびただしい夢」(P124 l9)とは、具体的にはどういうことか、前の段落から同じ内容を表している部分を十一字で抜き出しなさい。

8. 「芸術というものの名において」(P125 l6)というのは、どういう意味か。次の中から適当な説明を一つ選んで丸をつけなさい。
  ア 芸術という権威を借りた発言として。
  イ 個人的な意見ではなく、一般的に考えて。
  ウ 自分は芸術家なので、その立場から考えて。
  エ 美しさの有無を重視する考え方から判断して。

9. 「失われているものが、両腕以外のなにものかであってはならない」(P125 l8)のはなぜか、理由を答えなさい。

10. 「手というものの、人間存在における象徴的な意味」(P125 l16)「最も根源的に暗示しているもの」(P126 l1)を直接手kに表現した例を、一二六ページから二つ答えなさい。

11. 「ほかならぬその欠落」(P126 l9)とは具体的にいうと何か、答えなさい。

解答
1. (1)パロス産の大理石
   (2)十九世紀初めごろ、メロス島
   (3)パリのルーヴル美術館で展示されている。

2. うまく忘れてきた   無意識的に隠してきた

3. 普遍(性)

4. ウ

5. @神秘的な雰囲気 A生命の多様な可能性 B暗示 C心象的

6. それが、表現における量の変化ではなく、質の変化であるから。

7. 生命の多様な可能性の夢

8. エ

9. 生命の変幻自在な輝きがありえないから。

10. 世界との、他人との、あるいは自己との、千変万化する交渉の手段
    そうした関係を媒介するもの、あるいは、その原則的な方式

11. ミロのヴィーナスの失われた両腕

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