羅生門
問題
1. P18 l5「この男のほかにはだれもいない」とあるが、下人しかいない状況を説明した次の文の空欄を補いなさい。
 この二、三年、(   )に災いが続いたため、洛中がさびれている。だから、羅生門の  修理をする者などいない。すると、荒れ果てたのをよいことに、(   )・(   )が棲む 。引き取り手のない(   )の捨て場所になる。そのために人々が羅生門に近づかない 。そのうえ、刻限が遅く、いつもいる(   )も一羽もいない。ただ、(   )が一匹だけ  円柱にとまっている。

2. 下人の容貌・特徴がよくわかる一文の最初の五字を抜き出しなさい。

3. 下人が「主人からは、四、五日前に暇を出された」(P20 l9)のはなぜか。文中の言葉を使って答えなさい。

4. @「雨は、羅生門をつつんで、遠くから、ざあっという音をあつめてくる。」(P21 l4)A「門の屋根が、斜めにつき出した甍の先に、重たくうす暗い雲を支えている。」(P21 l5)とあるが、それぞれどんな情景か、わかりやすく言い換えなさい。

5. 「どうにもならないこと」(P21 l7)とは何か、六字で答えなさい。

6. 「積極的に肯定する」(P21 l13)で、@積極的、A肯定の、それぞれの対義語を答えなさい。

7. 「火桶が欲しいほどの寒さ)(P21 l16)を感じさせる具体的な動作が描かれているところを、二箇所抜き出しなさい。

8. 「一人の男」(P22 l10)とは、だれのことか。また、この表現を適切に説明したものを、次の中から一つ選んで丸をつけなさい。
 ア 時間が経過したことを表現している。
 イ はしごのうす暗い状況を表現している。
 ウ 視点の変化で状況の複雑さを表現している。
 エ 客観的に下人の様子を表現している。

9. 「ある強い感情が、ほとんどことごとくこの男の嗅覚を奪ってしまったからである。」(P23 l15)とほぼ同じ内容の一文の最初の五字を抜き出しなさい。

10. 下人の目に映った老婆の姿を描写した一文の最初の五字を抜き出しなさい。

11. 「はげしい憎悪」(P24 l11)とはどんなものなのか、言い換えているところを二箇所抜き出しなさい。

12. 「合理的には、それを善悪のいずれに片づけてよいか知らなかった。」(P25 l3)のに、下人が悪と判断した理由は何か、答えなさい。

13. 「少し声をやわらげてこう言った。」(P26 l10)とあるが、@その原因となる下人の心情を九字で答えなさい。Aその目的は何か、下人の言葉から考えて答えなさい。

14. 「下人は、老婆の答えが存外、平凡なのに失望した。」(P27 l4)とあるが、なぜ平凡だと失望するのか、その理由を説明しなさい。

15. 老婆はなぜ自分は悪くないと言っているのか、その根拠を本文中の老婆の言葉を使って答えなさい。

16. @「ある勇気」(P27 l7)とA「この老婆を捕らえた時の勇気」(P28 l8)とはどんな勇気か、違いを明らかに説明しなさい。

17. 下人が老婆から着物をはぎとったあとに出て行った外の世界(夜)はどのように表現されているか、二箇所抜き出しなさい。

解答
1. この二、三年、(京都)に災いが続いたため、洛中がさびれている。だから、羅生門   の修理をする者などいない。すると、荒れ果てたのをよいことに、(狐狸)・(盗人)    が棲む 。引き取り手のない(死人)の捨て場所になる。そのために人々が羅生門   に近づかない 。そのうえ、刻限が遅く、いつもいる()も一羽もいない。ただ、(きりぎりす)が一匹だけ円柱にとまっている。

2. 下人は七段

3.京都の町が衰微した余波によるもの。

4. @雨が音をたてて激しく降り続いている状況。
   A雨雲が低く垂れ込めていて、薄暗い状況。

5. 明日の暮らし

6. @消極的 A否定

7. 下人は、大きなくさめをして
   下人は、首をちぢめながら

8. 下人 エ

9. 下人は、六

10. 桧皮色の着

11. あらゆる悪に対する反感。悪を憎む心。

12. この雨の夜に、この羅生門の上で、死人の髪の毛を抜いていたから。

13. @安らかな得意と満足 A老婆に理由を話させるため。

14. 下人は、老婆の行動にしかたなくとった行動であるから。

16. @盗人になることを肯定する勇気
    Aあらゆる悪を許さない勇気

17. 夜の底。黒洞々たる夜。

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