清貧譚
問題
1. この小説のもとになった中国の作品名を答えなさい。

2. 「私の新体制も、ロマンチシズムの発掘以外にはないようだ」(P160 下l6)について、
 (1) 「新体制」ということは時代背景としてどのようなことがいえるのか。この小説が執筆されたのが、昭和一五年ということを踏まえて書きなさい。
 (2) 「ロマンチシズム」が具体的に述べられている語句を、第一段落から七字で抜き出しなさい。

3. 第二段落の三郎の発言部分において、菊栽培について才之助と考え方の違いが明確に表現されている一文がある。その一文の最初の五字を抜き出しなさい。

4. 「やり切れない思い」(P162 下l17)とあるが、才之助がこのような気持ちを抱いたのはなぜか。その理由を説明しなさい。

5. 「才之助は、すでに騎虎の勢いである」(P163 上l10)とあるが、この時の才之助の胸中はどのようなものか。次の中から適当なものを一つ選んで丸をつけなさい。
 ア 少年を何としても自分の家に連れてきて、菊栽培の議論の決着をつけたい。
 イ 少年の姉に対する未練から、何としても自分の家に二人を連れて行きたい。
 ウ 少年に何としても自分の家の庭の菊を見せてやり、鼻をあかしてやりたい。
 エ 少年の境遇に同情し、何としても自分の家に連れてきて世話をしてやりたい。

6. 「才之助は、いっこう平気で」(P164 上l18)とあるが、その理由を二点述べなさい。

7. 「そんなつもりだったのかい」(P165 下l15)とあるが、
 (1) 「そんなつもり」とは具体的にどういうことか。
 (2) 三郎がこのような発言をするうえで、姉の気持ちが伏線的に描写されている部分を、一六四ページから六字で抜き出しなさい。

8. 「ここぞとばかり口をゆがめて軽蔑した」(P167 上l4)とあるが、これは三郎の発言のどの部分を踏まえているか。一六六ページから抜き出して、最初の五字を書きなさい

9. 「私の菊と喜怒哀楽をともにして生きていくだけ」(P167 下l12)という人物を何と呼んでいるか。一六七ページから五字で抜き出しなさい。

10. 「秋たけなわのころ」(P168 下l4)の意味を書きなさい。

11. 「義憤やら嫉妬」(P168 下l13)とあるが、この「義憤」と「嫉妬」は具体的に何に向けられたものか。空欄に入れるのに適当な語句を補いなさい。

「義憤」…(   )のために菊作りすることを憤る気持ち。
「嫉妬」…二人は自分より菊作りが(   )であり、次第に(   )になっていくことへの羨望。

12. 「そのこと」(P169 下l2)の指す内容を書きなさい。

13. 「はじめ…忘れかねていたのである」(P170 下l15)とあるが、才之助の味わった気持ちとしてどの一文を踏まえているのか。第二段落から一文を抜き出しなさい。

14. 「清貧が、いやでなかったら、いらっしゃい、と」(P171 上l15)の発言にみられる才之助の気持ちはどのようなものか。次の中から適当なものを一つ選んで丸をつけなさい。
 ア 傲慢  イ 萎縮  ウ 謙遜  エ 義きょう心 オ 自尊心

15. 一七一ページから隠喩を含む一文を抜き出し、その最初の七字を書きなさい。

16. 「心にもないつらい宣言」(P173 上l11)の指すものを抜き出しなさい。

17. 「のっぴきならず」(P173 下l2)の意味を書きなさい。

18. 一七三ページの中に、作者が才之助に対して、からかい気味に皮肉っている表現がある。その部分を一〇字で抜き出しなさい。

解答
1. 聊斎志異

2. (1)当時の日本はまさに戦時体制を強めていたという時代背景。
   (2)私の様々の空想

3. 菊は苗の良

4. 自分よりずっと年下の少年に、菊栽培について言い負かされそうになって自分のプライドが傷つけられたから。

5. ウ

6. 自分が貧乏であることは気にせず、菊栽培という趣味に没頭しているから。

7. (1)姉黄英が才之助に対して好意を抱き、彼のために役に立ちたいという気持ち
   (2)顔を赤くした

8. それを浅草

9. 風流な高士

10. 秋も盛りのころ

11. @金もうけ A上手 B裕福

12. 菊を少しずつ売っていること。

13. 才之助は、顔を赤らめた。

14. オ

15. けれどもその

16. 「わかれるよりほかはない。」

17. 引くに引けず

18. 清貧を楽しんでいたら

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