えぞ松の更新
P87 l5
「便宜」…都合の良いこと。
P88 l3
「こういう状態…」
「都会ものの神経はヘナヘナ…」(l2木の「重量感で圧迫をうけた」)

筆者の「はじめの日」の印象にはプラスの表現はほとんど見られず、割かれた分量も少ない。

l12「思わず感情がたかまる」筆者は「二日目」にして初めてプラスの印象を表現している。
…l6〜標高に応じて樹種が変わったり、様々な樹のあり方や気象の不安定さに直接接し、それが実現された。
l13
「エリート」
「精英樹」を指すと考えられる。
「凡庸」
特に優れた点もなく平凡なこと。
P89 l2
「群落」
同範囲に生息するものの共同体。
l5
「皆目」
(わからないことなどの)強調。
l7
「あの時の話」→P87 l1
l9
「あがきが悪い…ますます木の脚ばかりを…」
足元が悪くて視線が下にいってしまう。
l12
「真一文字の作法で…粛然…みだりがましさを拒絶…清澄…平安…風格…」
擬人的表現を用いながら、「更新」の様子の整った印象(プラス評価)を表している。
P90 l12
「言下」
言ってすぐ。
l14
「まごう」
紛れてわからなくなる。(紛う)
P91
二つ目の「更新」の様子を見た筆者に印象づけられたこと
 ・l3、l13「無残」
 ・l6「あわれ(情趣、情感)もなにももたない」

P89…先に見たものの評価とは対照的なマイナスの印象を表現している。
                     ↓
           P91 l7「先に見た更新(P89)を、澄みきって自若たる姿とするな                  ら、これ(P90)はまあなんと生々しい輪廻…」
「自若」
落ち着いた様子。
P92 l5
「たけだけしい」(猛々しい)
勇ましい、しぶとい。
l6
「亡*ク」(入力できない漢字なので教科書で確認して下さい)
「更新」されている樹木を指す。
「水漬く」
水に浸される。
l15
「いとしさ限りない」
l13「あらがい」l16「本性を残して」などの表現との関わりから、木であり続けようとする意志のようなものを読み取り、共感したと考えられる。
P93 l5
「落伍」
ついていけなくなる。遅れをとる。
P93 l1
「私はまた聞いた」、l10「私はまた聞く」
@はじめに見た「更新」のあとに育つ木の年齢。
A自分の丈と同じくらいの木の年齢。
B「更新」された倒木の方について、l10「倒れて何年してますか」と、死後経過した時 間を問題としている。
(筆者の興味の対象が、倒木に移っただけでなく、その倒木の倒れた後のあり方に思いが至っている。)

l13「森林の中の時間」のあり方と、人間の時間の感覚(「時計」と表現)との差を感じる契機となっている。

「時計」という比喩の意味
…人間が基準とする時間感覚の容体性を意識していると考えられる。
(森林の時間の感覚や規模を認めることで、自分達の持つ時間感覚が絶対的ではないと考える。)
P94
古株を守るような形に育った「更新」の印象
l8「古株を大切にし、いとおしんで、我が腹のもとに守っているような…この木あるゆえに、古株は残っていた」

l12
「清水をのんだようにさわやかになった」
P95 l9
「この古い木、これはただ死んじゃいないんだ。この新しい木、これもただ生きているんじゃないんだ」       ↓                          ↓
→P91「生々しい」あり方(「あわれもなにももたない…」)
(生きる、死ぬという現象の「ほんの一時の」あり方にとらわれて、その意味や示唆を見落としていたことに気づく。)

意味や示唆…l12「ぬくみ」
l4〜l8の「ぬくみ」は文字通りの意味でしかないが、l12からは「情感」などの象徴として述べられている。
例)l14「木というものは、こんなふうに情感を持って生きている」
     「木の秘めた感情…」
l14
「感傷的にされて…」
これまで筆者自身の生き方を重ねて見てきた「えぞ松の倒木更新」の様々な側面が、結論として情感を持つ温かいものだと感じられたことに心を動かされている。
(P96 l2「一とはなんだろう」に結びつく)

P96 l2
「一列一直線…一とはなんだろう」
筆者は、松の「倒木更新」の跡の、連なった「一文字」の様子に、生と死の間の感情などまで含めた継承性(前の世代が後進を育み、後の世代はその祖先の歴史を大切に受け継ぐ)を象徴させ、結論としている。

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