H2、O2、Cl2を発生させる
1 結果
2.観察(実験方法の番号の跡に、観察したことを整理して記す)
T.水素の発生
 実験C…気体が試験管Bにたまってきたが、これは元々試験管A内に入っていた気体なので捨てて、次に泡となって発生していた気体を捕集した。
 実験D…火のついたマッチを近づけると、ポンッという高い音と煙が発生した。これらの特徴から発生した気体は水素だといえる。また、火を近づける前の試験管Aは水滴がほぼ全て下のほうに落ちていたが、マッチを近づけたあと、Aの口のまわりには新たに水滴がついていた。

U.酸素の発生
 実験A…過酸化水素水を加えると、フラスコ内が白くにごった。
 実験B…水を残した状態でビンを傾けたが、水に溶けることはなかった。(実験Cも同様)
 実験D…スチールウールをビンに入れると、炎を出して静かに燃えた。
 実験E…実験Dのスチールウールをビンに入れると、炎をあげて激しく燃えた。
 実験F…マグネシウムリボンでも実験Dと同じであった。
 以上より、水に溶けない、助燃性があるという性質から、発生した気体は酸素であるといえる。

V.塩素の発生
 実験@…ヨウ素を加えると青紫色に。ヨウ化カリウム水溶液は反応なし。
 実験C、D…だんだんと試験管D内が黄色くなってきた。これが塩素が発生している証拠。また、試験管Aはだんだん赤黒(茶)くなった。試験管Bに通すと、色が漂白されて透明になった。これは塩素の漂白作用だと思われる。
 実験E…試験管を水につけて冷却させてみると、ヨウ素の入っていた試験管の底に紫色の固体がついていた(ヨウ素?)。
 実験F…デンプン水溶液にA溶液を少量加えると青紫色に変色した。

3.気体が発生したときの変化
 @水素の発生
   亜鉛が塩酸と反応して水素が発生した。
 A酸素の発生
   過酸化水素水が水と酸素に分離された。
 B塩素の発生
   塩素発生試薬が塩酸と反応して塩素が発生した。

2 質問
(1) 薬品の化学式と名称
亜鉛:Zn、塩酸:HCl、ヨウ素液:I2、二酸化マンガン:MnO2、塩素発生試薬:NaClO
亜硫酸ナトリウム水溶液:Na2SO3、ヨウ化カリウム水溶液:KI

(2) スチールウールの空気中と酸素中の燃焼の違いとその理由
 空気中には酸素が約21%含まれている。対して、集気ビンの中に集めた気体の多くの割合が酸素で、空気中よりも圧倒的に多い。また、酸素には「助燃性」という燃焼を促進させる性質がある。つまり、なぜ集気ビンの中の方が激しく燃焼したのかというと、酸素の割合が多いので、それにともなって助燃性のはたらきが強くなったからだと思われる。

3 課題
(1) 塩酸に入れると水素を発生する金属を3種挙げよ。
 亜鉛、アルミニウム、マグネシウム など

(2) 次の反応を化学反応式で記せ。
 @ 亜鉛が塩酸に溶けて水素が発生したときの反応
   Zn+2HCL→ZnCl2+H2
 A この実験で酸素が発生したときの反応
   2H2O2→2H2O+O2
 B 鉄が燃えて酸化鉄になったときの反応
   4Fe+3O2→2Fe2O3
 C マグネシウムが燃えたときの反応
   2Mg+O2→2MgO
 D 塩素とヨウ化カリウムとの反応
   2KI+Cl2→2KCl+I2

(3) 実験した以外に酸素を発生させる反応を調べよ。
 ・水の電気分解:2H2O→2H2+O2
 ・酸素系漂白剤に熱湯を加える。

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