化学的方法による水質検査
1 結果
色、濁り 試料:薄黄、少し濁っている
精製水:透明
臭気
水の硬度
(Ca2+、Mg2+が多い程硬度が高い)
手順:石鹸水を加えて激しく振る。
試料:白く濁る
精製水:あまり泡立たなかった
水道水:泡立った
鉄分(Fe3+
手順:それぞれに、6M‐硝酸を加えて煮沸後
    冷却し、KSCN溶液を加える。
試料:変化なし
精製水:赤く変色した
水道水:赤く変色した
塩化物イオン(Cl-
手順:試料に硝酸銀溶液を1,2滴加える。
試料:一番白く濁った
標準試料:―
精製水:変化なし
水道水:少し白く濁った
亜硝酸性窒素(亜硝酸イオン;NO2-
手順:粉末のGR亜硝酸試薬を小さじで半分ほど
    加えてよく振る。
試料:とても濃い赤に変色した
精製水:試料より少し薄い赤色に変色した
水道水:変化なし
有機物COD
手順:3M-硫酸と過マンガン酸カリウム溶液を
    加えて煮沸させる。
試料:色が消えた
精製水:初めは色が消えなかったが、
     ご飯粒を入れると色が消えた

追補1:以下の化学式は出題される可能性が高いので覚えておく。
   硝酸:HNO3、チオシアン酸カリウム溶液:KSCN、硫酸:H2SO4
   過マンガン酸カリウム:KMnO4、硝酸銀:AgNO3、亜硫酸ナトリウム:NaNO2
   塩化ナトリウム:NaCl

追補2:毎年ppmに関しての問題が出題されたので知っておくべき。
 ppm…parts per million(百万分率)を表す。濃度の単位としてよく使う。
     1ppmとは106l中に1lを含む割合である。
  (例)
   現在、大気中に二酸化炭素は0.037%含まれている。→370ppm

2 質問
@ 塩化物イオンと硝酸銀が反応するときの反応式を記せ。
   Ag++Cl-→AgCl↓(白沈)

A 突沸とはどのような現象か調べよ。
   沸点以上の温度に達していながら沸騰していない液体が、突発的に沸騰
   すること。激しい場合には、液体が飛散し、容器を破損することもあり、危険
   である。突沸の原因は衝撃や異物の落下である。防止するには加熱する前に
   液体に沸騰石を入れておくこと。

3 課題
河川水を水道水とするときに、どのようにして浄化するかを調べよ。
東生駒川(奈良県生駒市)の場合
左岸の河道に長さ約70mにわたって高水敷部を作り,そこに幅約1m,深さ約1mの水路を2列設けている。河川水の一部を取水してこの水路を通す。水路の中には,リングレース(ひも状接触材)を設置し,リングレースに付着した微生物と,水路を流れる水が接触を繰り返す。水路の底から空気を送って攪拌し,水と微生物との接触効率を高める。水質汚濁の原因である水中の有機物を,水と二酸化炭素に分解することで,川の水を浄化する。

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