アジア諸国の改革と民族運動
Point1 大まかな流れを覚えよう!
三国干渉(1895)
 →ロシアは、シベリア鉄道の建設をすすめ、南進の機会をねらっていた。
   
  <日本が清と下関条約を結んで遼東半島を獲得>
   
   フランス、ドイツを誘って日本に圧力を加え、遼東半島を清に返還させた

(列強による中国分裂)…地図はツバメの巣
 列強は、租借地の獲得や勢力圏の設定、借款による鉄道敷設権、鉱山採掘権の獲得などを強引にすすめた。
@ロシア…三国干渉の報酬として東清鉄道敷設権を獲得。
      遼東半島南部の旅順大連を租借(長期間統治権を借りること)
      東三省とモンゴルを勢力圏に。
Aイギリス…威海衛九竜半島北部を租借。
       長江流域を勢力圏とする。
Bドイツ…膠州湾青島を租借。
      山東省を勢力圏にする。
Cフランス…広州湾を租借。
       広東、広西、雲南の3省を勢力圏とする。
D日本…台湾対岸の福建省の不割譲を約束させる
Eアメリカ…フィリピングアムを領有。
       中国進出に出遅れたため、1899年、国務長官ジョン=ヘイが中国の
       門戸開放(1899)、機会均等(同年)、領土保全(1900)を列強に提議。
     →中国分割の傾向は緩和、アメリカは経済的に中国進出。

変法運動
 日本の明治維新にならい、議会制にもとづく立憲君主政を樹立して、富国強兵をは かろうとする運動。
 政治・制度を改革…変法
 光緒帝・康有為ら→戊戌の変法←西太后ら保守派
    失敗       (百日維新)   戊戌の政変(保守派のクーデタ)

排外運動
<義和団事変>
@背景…列強の侵略に対する排外感情の高まり→仇教運動(キリスト教排斥運動)      の激化。義和団は白蓮教系の宗教的武術集団結社。
A義和団の蜂起…「扶清滅洋(清を助け、西洋を滅ぼす)」をスローガンに山東からお            こり、北京の公使館区域を包囲
          →清朝政府はこれを支持して列国に宣戦
          →8か所連合軍(米、英、日本など)が共同出兵し清朝は屈服
           <西太后ら保守派は黙認する
          →北京議定書(辛丑和約)で講和
 北京議定書(1901)
  ・外国軍隊の北京駐屯を認める
  ・北京に大使館区域を設置(→治外法権
  ・多額の賠償金

日露戦争
日露戦争
 中国東北地方と朝鮮進出をめぐる日露の対立
 日清戦争後の朝鮮は国号を大韓帝国として皇帝の称号をもちい、朝鮮が独立国 であることを示した。
 日本→日本は1902年に日英同盟を結ぶとともに、アメリカの好意的中立を得て、対     露強硬策をとり、1904年日露開戦
 ロシア→フランスドイツが支持
  対露強硬策…京釜鉄道建設(京城(ソウル)〜釜山)
    日英同盟(1902ほか)
     @清における利権の相互承認
     A韓国における日本の優先権を認める
     B開戦時の中立(相手が1国)と共同参戦(相手が2国以上)
 ロシア…満州を軍事占領、満州の利権、韓国の軍事利用禁止、シベリア鉄道建設
 戦費:17億円
  →@国内の増税内債の発行
    A外債の発行←英、米が支援
 開戦:
   仁川沖の海戦→宣戦布告
  <陸軍>
    おもな戦場は満州
    乃木希典司令官…二〇三高地攻撃
  <海軍>
    バルチック艦隊と海戦
    東郷平八郎司令官日本海海戦(丁字戦法)
  戦況は日本に有利だったが、経済的には継続困難
  ロシアもまた、第1次革命の勃発などで社会不安が高まっていた。
 →アメリカ大統領セオドア=ローズベルトの調停で1905年、ポーツマス条約で講和。

ポーツマス条約(1905)
 @日本の韓国における優先権を承認する
 A清国内の旅順・大連の租借権を日本へ譲る
 B長春以南の鉄道敷設権(南満州鉄道)と付属鉱山の採掘権を獲得
 C北緯50°以南の樺太を割譲する
 Dカムチャッカの漁業権
→賠償金は支払われず←国内は不満

日露協約英露協商をそれぞれ結んだ→ロシアとの関係改善→アメリカとの関係悪化

Point2 用語集

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