イオン化傾向

金属の単体が,電子を放出して陽イオンになることを金属のイオン化といいます。

イオン化傾向が大きいということは,イオンになりやすいことで,
イオン化傾向が小さいということは,イオンになりにくいことです。

いろいろな金属をイオン化傾向の大きい順に並べたものを,イオン化列といいます。

上の図をさらに詳しくしたのがこちら↓

金属のイオン化列と化学的性質

赤字は水素よりイオン化傾向の小さい金属

金属 Li Ca Na Mg Al Mn Zn Cr Fe Ni Sn Pb Cu Hg Ag Au Pt
空気との反応 常温 かわいた空気中でも、
すぐに酸化される
かわいた空気中で表面に酸化物の膜を生じ、
この膜は内部を保護する。
酸化されない
高温 激しく燃焼し、
酸化物を生成する
燃焼し、
酸化物を生成する
表面だけ酸化される。
水銀は沸点近くで酸化物をつくるが、分解しやすい
酸化されない
水との反応 常温で激しく反応し、自分は水酸化物となる 高温の水蒸気を還元して水素を発生し、自分は酸化物となる 反 応 し な い
酸との反応 酸化力の弱い酸 塩酸や希硫酸などと反応し、水素を発生する 表面だけ反応 反 応 し な い
酸化力の強い酸 硝酸や熱濃硫酸と反応し、酸のほうは還元され種々の気体を発生するが、水素は発生しない。
但し、濃い酸のとき、Al,Cr,Fe,Niは、表面に薄い丈夫な酸化被膜を生じて反応しなくなる。この状態を不動態という
王水にだけ反応する


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